1番議員の太田です。議請第1号 請願書(埼玉県天然記念物、高野砂丘に隣接する土地の県天然記念物追加指定について町長による辞退判断の撤回及び追加指定の同意を求める件) について反対の立場より討論いたします。
反対討論:
9月9日の教育厚生委員会にて多くの質問をしまして、紹介議員より答弁頂きました内容等を踏まえまして、6点理由を述べます。
(1)まず、目的が不明瞭であること。
目的が純粋に高野砂丘県天然記念物に追加認定される事であれば、そのように町に動いて下さいと言う陳情や要望にするのが良いと思います。
しかし、今回は請願です。議員必携290ページによると、請願はごく近い将来、実現の可能性が無いものは不採択とするほかない。とあります。陳情や要望であればそこまで厳格ではない代わりに、報告や結果を町に要求することができません。
町担当課にお聞きしましたが、県に再度お願いしても追加指定をもらうのは当面は難しいであろうと言うお答えでした。
請願者はこれを知っていて、あえて、実現の可能性の低い県天然記念物追加指定を取り除いています。そしてすぐに実現可能である町長による撤回と同意のみを要求しております。
言い方を変えますと近い将来での、県天然記念物追加指定は最初からあきらめており、難しいと知っていて、町長に撤回と同意のみを求め、報告や結果を請求する権利にこだわっていると言えます。
以上から。何を目的としているのかが不明瞭であり純粋さに欠け、違和感のある請願内容であると感じられます。
(2)理由が無い、理解ができない、反するなど、一方的な視点からの決めつけの文章が多く誤解を招くことです。 例として2つ、
1、下野久喜線に影響を与えないとあるが、それを断言することは難しいのではないか。高野砂丘が県天然記念であることを理由に下野久喜線の計画変更を求める運動があるのは事実であります。その運動について紹介議員は知るところではないと言う答弁でしたが。直接的な影響が無くても、この請願書に関する今後の動きを含め間接的な影響は様々に在るものと考えます。
2、誤解を招く文として、追加指定辞退と何度も記載がありますが、そもそも正確には追加指定答申の辞退であります。資料によりますと県教育委員会に答申する前段階、指定の可否の審議が行われる前に辞退をしています。つまり正確にはまだ審議される前の段階で辞退したと言うことです。これだけでも全く意味が変わってくるのではないでしょうか。
(3)環境問題には環境団体の意見だけでなく、地域住民の意向も重要であと考えるが。請願者は地元(近隣住民、自治会、区長、議員等)の声をほぼ聴いていないこと。
(4)この周辺地域をずっと守ってきた地域住民の多くがこの追加指定案件よりも下野久喜線の早期実現を強く求めていること。30年以上待っています。
(5)町長は下野久喜線を1番の公約にして当選しましたので、下野久喜線を最優先に進めることこそが町民の意思であるとも考えられる。下野久喜線が安定段階に入るまで控えると言う町長の判断に地域住民の多くは理解を示す感触であること。
(6)この場所が、県の天然記念物に追加指定されないとしても、すぐに何か変わると言う事は無いと思われます。それよりも下野久喜線は今が大事な時期であり、町の発展がかかった圧倒的に大きな影響を杉戸町全体に与えます。
以上のことから、このまま請願が採択された場合、これが議会の総意となります。町民に間違ったメッセージが発信されてしてしまう恐れがあります。それにより町長が当初懸念したように万が一にも下野久喜線に影響があった場合、町の被害は甚大であります。すぎと環境会議様の日頃のご尽力、環境に対する思いには感謝し敬意を表します。しかし今は町全体の未来を考え、今の時点で何をするのが最善か、を考え反対と致します。
以上が私の反対討論原文です。
結局、多数決でこの請願は採択されました。私なりに現時点ではこれが最善であろうと思う意見を言いましたので、あとは皆様に判断して頂ければ良いと思います。
長文読んで頂きありがとうございました。
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